■ Facebookは有用か? SNSの検証も兼ねて!
先日社長から、「Facebook」の導入を検討してみないか? との提案をいただきました。
理由は、コストをかけずに情報を発信できるらしいから、それを使って自社の技術の紹介や顧客獲得などに利用できないのだろうか?
といったものでした。(日刊工業新聞にFacebookの活用提案の記事が掲載されていました)
実名登録を推奨するSNSであるFacebookがとにかく話題ですが、実は私もまだ二の足を踏んでいます。ITの世界に非常に敏感であり、まだインターネットなんて存在しないカプラ末期〜モデムの初期時代のパソコン通信時代からネットを活用している私だからこそかもしれませんが、実名登録のSNSは・・・という感じでした。
ではこれを機会にそのSNSを利用するメリット、デメリットを検証してみて、個人的に使ってみるなり、会社で導入するなり、一度考えてみようと思います。
日本市場におけるFacebookの展開が語られる上で必ず話題になるのが「mixi」。かつて実名登録を推奨していた登録者数2000万人ともいわれる日本最大のSNSですね。
mixiは「現在のつながりの強化」と「新しいつながりの機会」を提供した。登録ユーザーは、現在のリアル友達とmixi上で様々な情報交換ができるようになり、また、友達の友達(マイミクのマイミク)を経由したり、同じ趣味をもつコミュニティを利用することによって、新しいつながりを築くことができるようになった。これがmixiの提示した新しさだったように思う。当初、ネット上での新しい出会いは少し怪しい危険な雰囲気があったが、mixiは実名登録のシステムを用いて、ネット上におけるコミュニティの敷居を低くすることに成功した。その結果、mixiユーザー間のつながりは、元々リアルでつながっている関係と、ネット上においてのみつながっている関係と、ネットをきっかけとしてリアルでもつながった関係とが混在することが特徴的になった。
一方、mixiは大規模な実名登録型SNSだったため、様々な問題が発生した。
● 実名SNSに登録する問題点
(1) 個人情報の暴露・流出
特定の人向けだったはずの写真や日記等に含まれる個人情報が暴露されたり流出することがあった。
(2) 誹謗中傷
実名登録者に対しての誹謗中傷発言が行われることがあった。
(3) なりすまし
他人の実名を名乗り、その人の利権を利用しようとしたり、その人を陥れようとする行為が発生したことがあった。
特に(1)と(2)は、マイミクというつながりによって、被害が拡散する傾向にあった。
実名登録しているmixiの登録ユーザーは、ネット上だけの存在としてふるまうことが難しく、被害はリアルの存在にも及び、中には登録ユーザーの人生を左右しかねない事件も発生した。
これらの被害に遭遇する可能性があることは非常に大きなリスクである。
そして、上記以外のリスクとして、つながりを提供するSNSだからこその次のリスクがある。それは「つながりたくない人とつながってしまうこと」だ。
訳あって絶縁した人間、別れ方が良くなかった昔の恋人、かつてのいじめっ子、自分に恨みをもっている人間など、もう連絡を取りたくない人間と再びつながってしまう可能性がある。
自分の人生においてせっかく関係を清算できていても、SNSに実名登録したがためにそれらの人間と再びつながってしまっては何のためのSNSかわからない。
実名であるがために、彼らは何らかの目的であなたの現在を検索することに成功する可能性があるのだ。
たとえ直接的な連絡をとらないにしても、相手はあなたの現在の仕事や生活をウォッチしているかもしれないのだ。
この可能性は実名登録SNSにおける耐えがたいデメリットの一つに思える。
次にメリット。
● 実名SNSに登録する2つのメリット
(1) 失ってしまった過去の人間とのつながりを再構築できる可能性がある
コミュニケーションツールが充分でなかった時代に出会った人間との再会、旅先で名前だけ聞いた人との交友、生き別れてしまった肉親との再会。実名で登録しているからこそ、見つけることができる、見つけてもらうことができる、そんな出会いや再会があるかもしれない。
(2) 信頼のある個人情報に基づく新しい人間関係を構築できる可能性がある
あなたの仕事内容に感銘したヘッドハンターからの連絡、あなたのプロフィールに意気投合した異性からのアプローチ、あなたの居住地近くの趣味の合う仲間との出会いなど、偽りのない個人情報の公開から生まれる素晴らしい関係があるかもしれない。
● ではビジネスに活用できるのか?
仕事で活用するにはまず「Facebookページ」を作ればいいらしい・・・?
Facebookページ(以前は「ファンページ」という名前)は、特定の企業や商品、団体のファンやサポーターが交流できるページみたいですね。
Facebook自体の説明によると・・・
企業や名人、アーティストやブランド、同好会などが、ユーザーとの交流のために作成・公開したページを「Facebookページ」と呼びます。Facebookページの「いいね!」を押してファンになると、そのFacebookページに関する情報をホーム画面で読めるようになります。
つまり捉え方としては、「オフィシャルページ」と銘打っていたウェブページのFacebook版と捉えるのがよいのではないでしょうか。
「ビジネスにはFacebookページがマスト!」のような言われ方をされる事が多いのですが、作らなければダメ、というわけではありません。ただ、サーバー代もかからず維持費も無料なので、Facebookページを作らない手はないということですかね。
Facebookページの主な特徴は、
・ページのカスタマイズが可能
・Twitterとの連係も簡単
・ページのURLがわかりやすい
・参加人数が無制限なので、知名度を上げたい会社に向いている
・参加者へのメッセージ通知が、アップデートとして送信される
などです。
さて、皆さんはFacebookを始めますか? (^_^;) |