歯車の生産は07年に過去最高の生産高を記録した。原材料価格の高騰などのマイナス要因にもかかわらず、自動車産業、建設機械などにけん引され、需要拡大につながった。
しかし、08年は世界的な金融不安、世界同時株安、米国経済の減速などで始まった急激な景気後退の影響が予想をはるかに超えるスピードで現れ、自動車産業、産業機械の分野はかつて経験したことが無い状況に追い込まれた。
このように歯車を取り巻く環境は冷え込んでいるが、歯車業界は従来取り組んできた伝達能力の向上、高精度化、軽量化、振動・騒音の低減などのテーマに加え、人材育成、技術伝承にも積極的に取り組み難局打開に努力している。 |
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歯車に対するユーザーニーズは多様化している。高精度、高耐久はもちろん、軽量化、短納期化、低コストなどである。こうした幅広いニーズに対する歯車メーカー各社の対応は、
@設計から材料仕入れ、切削、熱処理までの一貫対応
A最新鋭のCADを導入し、高精度な歯型選定、低騒音化の対応
Bユーザーの製品開発段階まで踏み込んでの提案---
など、さまざまな顧客の要求に対応するよう日々取り組んでいる。 |